[雑学] 木刀などを持ち運ぶ際、袋などの入れ物が必要な理由を調べてみました
昔から、木刀などを公共の場所に持ち出す場合には、相応の袋・ケースに入れて持ち運ぶように指導が行われています。 その際に理由として「場合によっては逮捕されるから」という理由をよく聞きますが、具体的にどのような法令に触れるのかちょっとだけ調べてみました。
注意
私は法令専門家ではないので、解釈が間違っている可能性がありますのでご注意ください。また、この記事は2020年8月2日時点の法令をベースに考察しています。
凶器準備集合罪違反になる可能性
最初に話を聞いた際には、これだと聞いた覚えがありますが、実際のところはどうでしょうか?
凶器準備集合罪 は刑法の以下の部分です:
これが成立する際には二人以上の人が集まる必要があるので、合宿に行くために木刀を持った人が集まるような状況でない限り(結構よくあるシチュエーションですが)成立しないように見えます。
軽犯罪法違反になる可能性
軽犯罪法 にも関連する条文があると言われています。
しかし、これの場合「隠して携帯」という条文と、木刀を「丸出しで持つ」という条件とが合致しませんので、おそらく違うでしょう。
迷惑防止条例違反になる可能性
神奈川県の場合 神奈川県迷惑行為防止条例 に以下の条文があり、これが条件に合致しているように見えます。
条例Webアーカイブデータベースで「木刀」というキーワードを検索すると、神奈川県に関わらず、同種の文言が迷惑防止条例に包含されているケースが多数見つかります。
ただし、みなみ野を包含する東京都の迷惑防止条例である 公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例 には該当する条文がありません。
東京都道路交通規則違反になる可能性
東京都の場合は 東京都道路交通規則 に木刀に関する条文があります。
しかし、この条文は明らかに暴走族が車、ないしバイクに乗りながら木刀を振り回すケースを想定しており、普通に持ち歩く分には直接の影響はなさそうです。
結論
神奈川県の場合、そのものズバリの条例がありますが、東京都の場合はどの条例違反なのが厳密にはわかりませんでした。ただし、自治体よっては明確な条例があるということから、木刀を丸出しで持ち歩くことは控えたほうが良さそうです。 木刀を持ち歩く場合には、袋に入れて持ち歩きましょう。
ちなみに、杖は一般的な杖(つえ)と同じ形状ですのでそのまま持ち歩いてもあまりうるさく言われることはないと考えられますが、無用なトラブルを避けるためにはケース・袋に入れて持ち歩くほうが良いでしょう。
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